結論
ChatGPT、Google AI Mode、Microsoft Copilotに同じ質問をすると、答えはしばしば食い違います。2026年8月18日にThe Optimisersが発表した調査では、211件の同一クエリのうち63.5%で、3つのAI検索エンジンが最初に挙げたブランド名が一致しませんでした。さらに、ChatGPTでパーソナライズ(記憶)をオフにすると、85.6%のクエリで回答が変わりました。つまり、AIの答えは「草案」であって「事実」ではない——大切な判断に使う前に、必ず検証しましょう。
調査でわかったこと
The OptimisersはChatGPT・Google AI Mode・Microsoft Copilotに同一の211クエリを投げ、最初に挙げたブランドを比較しました。
測定項目 | 結果 |
|---|---|
3つのエンジンで最初に挙げたブランドが一致しなかった割合 | 63.5% |
ChatGPTのパーソナライズをオフにしたとき回答が変わった割合 | 85.6% |
すでに終了したブランド(フランク・エナジー)を電力会社の回答で挙げた割合 | 34.8% |
具体例では、同じKiwiSaver(ニュージーランドの年金)の質問に対し、ChatGPTはKernel、Google AI ModeはMilford、CopilotはSimplicityを「一番」と回答しました。終了済みブランドがまだ回答に残っているケースも34.8%あり、AIが古いデータに依存している実態がうかがえます。
なぜAI検索エンジンごとに答えが違うのか
これはバグではなく、各エンジンの設計の差です。
- 検索インデックスが違う:各プラットフォームは独自のインデックスと検索ロジックを持ちます。Search Engine Journalが報じた調査では、OpenAIのインデックスは多くの回答でページのタイトルと冒頭約200文字しか保持しておらず、Googleの全ページクロールとは前提がまったく異なります。
- パーソナライズの記憶:ChatGPTで記憶をオフにすると85.6%のクエリで回答が変化。自分の履歴が回答に反映される仕組みです。
- 鮮度とランキング基準の違い:新しい情報の扱いや評価基準がエンジンごとに異なるため、「最良」の選択肢もプラットフォームごとに変わります。
AI回答を検証する5ステップ
- 2つ以上のエンジンで聞き比べる:ChatGPTとGoogle AI Mode、Copilotなど、別のツールにも同じ質問を。答えが一致すれば信頼度が上がり、食い違えば深掘りするサインです。
- パーソナライズをオフにする:ChatGPTの一時チャット(Temporary Chat)やシークレットモードで、履歴に依存しない「一般的な」回答を確認します。
- 引用元を実際に開く:エンジンが示したリンクを開き、公開日と発行元を確認。新鮮な一次情報は、流用されたまとめ記事より価値があります。
- 主張をそのまま検索する:数字・価格・製品名などは、そのフレーズをそのまま検索して公式発表や元データを確認します。
- 古い情報に注意する:「もう存在しないはずの」ブランドや製品が出てきたら、行動する前に直接確認を。
調査や資料の多い作業では、回答と並べて出典を表示できるツール(Glarityのマルチモデルチャットや検索ビューなど)を使うと、ステップ1〜3が数秒で済みます。
まとめ
AI検索は便利ですが、回答は一様ではありません。軽い質問なら違いは気になりません。しかしお金や健康、仕事に関わる判断では、1つのAIの答えは「仮説」——別のエンジンと一次情報源で突き合わせることで、AI検索の盲点を避けつつ本当の恩恵を得られます。
FAQ
どのAI検索エンジンが一番正確ですか?
調査では「優勝」したエンジンはありません。63.5%のクエリで答えが分かれており、正確さは質問内容、データの鮮度、パーソナライズ設定によって変わります。特定のエンジンに固定せず、タスクに合わせて使い分け、重要な回答は検証するのがおすすめです。
ChatGPTとGoogle AI Modeで答えが違うのはなぜ?
インデックス、検索ロジック、鮮度の重み付け、パーソナライズの度合いがエンジンごとに異なるためです。同じクエリでも最初に挙がる情報源が変わるのは、この63.5%という数値が示す通りです。
ChatGPTのパーソナライズをオフにするには?
チャットウィンドウのメニューから「一時チャット」(Temporary Chat)を選択するか、他のエンジンではシークレットセッションを使います。記憶を外すと、調査では85.6%のクエリで回答が変化しました。
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